社労士の一般常識対策(労一・社一)役立つテキストと過去問の使い方

社労士の一般常識は範囲が広く、独学で対策するのは難しいです。

ですが合格点に達するためには一般常識を勉強することが必須なので、限られた時間で対策することが必要になります。

目次

社労士の一般常識とは?

社労士試験では、労働関係法令、社会保険関係法令のほかに、一般常識があり、社労士として労務や社会保険に関して知っておくべき法律の知識、近年の動向、白書等の統計から出題されます。

社労士の一般常識は2つの科目の選択式になります。

社労士の一般常識
  1. 労務管理その他の労働に関する一般常識(以下、労一)
  2. 社会保険に関する一般常識(以下、社一)

選択科目として1問(5点)ずつ、択一式では1つの科目として各5問ずつの計10問(10点)が出題されます。

労務管理その他の労働に関する一般常識(労一)

労一は、単独科目以外の労働関係諸法令、労働経済、労務管理の3分野から主に出題されます。

諸法令では、労働契約法、労働者派遣法、障害者雇用促進法、男女雇用機会均等法、労働組合法、最低賃金法、高年齢者雇用安定法などの法律から出題されています。

また、労働経済と労務管理では、労働経済白書、統計資料(労働力調査、就労条件総合調査等)、労務管理用語から出題されています。

労一は、範囲が広いうえに、細かい内容も含まれているため、試験科目の中で最も対策が難しい科目といえます。

社会保険に関する一般常識(社一)

社一は、単独科目以外の社会保険諸法令と社会保障の動向から主に出題されます。

諸法令では、国民健康保険法、高齢者医療確保法、介護保険法、社会保険労務士法などの法律から出題されていますが、国民年金法、厚生年金保険法、健康保険法との横断問題として出題されることもあります。

また、社会保障の動向では,厚生労働白書などから出題されています。

社一は、範囲は広いですが、基本的な内容が中心のため、択一式で労一の得点とあわせて合格基準点を確保するために重要な科目といえます。

社労士一般常識対策の勉強方法

社労士の一般常識(労一と社一)は、どちらも範囲が広いうえに、合格するには合格基準点(選択式各3点、択一式4点が原則)を満たさなければなりませんので、試験対策が重要になってきます。

一般常識では、合格基準点を下回らなければいいと割り切って、高得点を狙わず合格基準点を確実に突破する学習に徹して、広く浅く学習を進めていくことが大切です。

社労士の一般常識を効率良く学習するには、選択式、択一式ともに、出題傾向をつかんで頻出項目を重点的に学習する、択一式の学習で得た知識を選択式の基礎にする、法令分野を軸に学習を進めることが重要になります。

法令分野の対策は、労一、社一とも共通です。

法令の学習では、法律の全体がわかると理解が進みますから、とにかく読み進める、記憶するために繰り返すことを前提にします。

テキストで概要、基本的内容、法改正内容を理解できたら、過去問で基本知識の拡充と周辺知識の補充をしていく学習が有効です

選択式では、法令の目的などが出題されることがありますので、キーワードを中心に条文を読み込むことも必要です。

一方、法令分野以外では、対策が異なる点もあります。

労一では、労働経済は、範囲が広いので、頻出の統計の傾向をキーワードや数字を押さえながら把握する、関連情報について厚生労働省が力点を置いている施策を中心に把握することが有効です。

また、労務管理は、用語の定義を体系的に把握することが必要です。

社一では、択一式は、法令に関する問題が中心ですから、法令に重点を置いて、法律の内容を把握し、頻出項目を確実に得点できるようにすることが有効です。

また、選択式では、社会保障の動向について、医療、年金、介護、育児などの分野の厚生労働省の施策を把握することも必要です。

このように、一般常識は広く浅く学習しなければなりませんが、特に法令分野以外の範囲を網羅し、必要な情報を取捨選択することは容易ではありません。

そこで、効率よく学習するには、最新の白書等の内容を反映した専用テキスト(「よくわかる社労士 別冊合格テキスト 直前対策」等)の使用や、重要項目を理解するために、必要に応じて、予備校の白書対策講座の受講も有効です。

社労士一般常識は過去問で対策できる?

一般常識は、労働保険・社会保険関連の法令、白書・統計などと範囲が広く、幅広い知識が求められる科目です。

範囲が広い一般常識ですが、過去問を活用することで、出題の傾向を把握し、試験で問われる範囲と深さを知ることができます

法令分野では、過去問は、単に知識のアウトプットと確認だけではなく、解答の解説を基本知識の習得や周辺知識の補充にも用いることができます。

また、法令分野以外の白書・統計についても、解答の内容は覚えても役に立ちませんが、問題の形式に慣れるとともに、求められる知識の内容をつかむことができます。

はじめて過去問に取り組むときは、問題を解くのではなく、問題と解説を読むというスタンスで、わからない問題はすぐに解答を見て、解説を読んで理解するようにすれば効率的です。

このようにして、過去問を何度か読むと、過去の問題で問われている範囲と深さがわかり、テキストで押さえなければならない重点項目を把握でき、学習範囲の絞り込みができます。

ただし、過去問においても、難問には深入りせず、あくまで広く浅く確実な基本知識の習得に徹することが重要です。

社労士の一般常識対策テキスト

社労士の一般常識対策ができるテキストを紹介します。

法律や白書をコンパクトにまとめた1冊です。

資格スクールTACのテキストです。

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